昔ながらの銘品・・・。

富貴蘭栽培を始めたのは、今から30年くらい前です。きっかけは、南伊豆町の行きつけのスナックのマスターがマニアだったことです。その頃、富貴蘭は古典園芸ブームで高値で取引されていて、この富貴殿(ふうきでん)なんか、若木1本でも目の玉が飛び出るくらいの値段でした。

もう名前からして、富貴殿の代表品種ですね。きれいなミズゴケで植え替えれば、覆輪の美しさがさらにアップするでしょうね。

こちらは、吟風(ぎんぷう)という品種です。いろいろと変化が多くて、墨があるものなら縞が現れる期待があります。

鈴鹿の大棚から、無理を言って分けていただいたもので、墨から黄縞、そして覆輪のような幽霊のような派手なものまで出ました。根はルビー色で、自慢の一鉢です。

1本立ちでしたが、すでに株分けして5鉢くらいは交換会やヤフオクへ。元はとっくに取れています。残った親と4本の子は、売らずに育てたいと思っていますが、何年も植え替えもできないので、ちゃんと世話する人に譲ったほうが良いのかもしれません。

植え替えをしないのが影響しているのか、我が家の棚に来た富貴蘭は必ず葉が3分の2くらいに詰まってしまいます。屋上に棚を設けているので、風当たりも日当たりも強いのも原因かな。昔は植え替えが好きで、年に3回もしていました。

金牡丹などは大型のものは高値で取引されますが、金牡丹の大型も小さくなるので、大型のものに銘を付けられてもなんだかなと思います。栽培環境の差で個体差ではないと思っています。最近はマンション暮らしも多いので、大きな盆栽より小品やミニが人気です。富貴蘭だって、ミニになったものは価値あると思います。