40年ぶり・・・。

これまで中国地方には行ったことがないと思っていましたが、40年ほど前に仕事の関係で、岡山と倉敷を訪ねていました。2月の寒い時期で、倉敷からバスに揺られて鷲羽山の海辺のホテルで1泊。瀬戸大橋が建設中でした。

400室以上ある大きな宿でしたが、宿泊客は3人。館内の大半の照明が消えていました。真っ暗な階段を下り、壁伝いに廊下を進んで大浴場へ。服を脱いだはよいが、湯船に湯はなし。それなら予約段階で断ればよかったのにと思いました。

倉敷の美観地区は平日というのに、それなりの観光客で賑わっていました。平日ですから、私らのような高齢者が中心ですけどね。

倉敷観光の中心は、この大原美術館です。1930年に、倉敷紡績などを経営していた大原孫三郎が創設した私設美術館だそうです。私でも知っているクロード・モネの「睡蓮」や棟方志功の作品が圧巻でした。

個人的には、孫三郎が経済的支援をしていた児島虎次郎の朝顔などを描いた作品に魅了されました。また、どうしても聞きたくなるのが、「どれが一番高いか?」ですよね。スタッフの人に聞いたら、エル・グレコの「受胎告知」がダントツだそうです。

病弱だった奥様のために建てた住まいなどもあって、庭も素敵でした。40年前は、大原美術館があることすら知らず、覚えているのは鷲羽山のホテルのこと以外には、後楽園の中で食べたうどんにかつお節と梅干が入っていたことぐらいです。