母親が施設に入ることになった原因は、転倒による大腿骨の骨折です。入院中に環境の変化から、認知症が進んでしまい、リハビリ病院に転院することもできず、介護施設でお世話になることになりました。
寝室からトイレに行く途中にあるミニキッチンに設置された床下収納の蓋がくたびれていて、沈むような状態でした。そこで、足を滑らしてしまいました。そうなる前に直せば良かったけど後の祭りです。
自分も高齢者に近い年齢になってきたので、修繕することにしました。修繕というか、床下収納を撤去して、床の張り替えです。床下収納のボックスを外すと、そこにはドライバーがありました。湿気防止の炭の粉のようなものを撒いてありますね。
収納ボックスの中には、梅干しや梅酒が保管されていました。母親が漬けたものでしょう。元気な頃は、毎年、漬けていましたからね。でも、一番驚いたのは、財布が出てきたことです。
母親は認知症を発症してから、「携帯電話がない。財布がない。」というのが、毎日のセリフでした。本人が、失くさないようにと思うのか、盗られないようにと思うのか、思いもしない場所に隠すようになりました。
今は、母親の使用していた部屋を私が使っていますが、これまでに冷蔵庫の中、カーペットの下、鍋の中から財布やお金を発見しました。今回は、床下収納の中のレジ袋に保冷剤とともに出てきました。
床下収納の財布のおかげで、久々に母親のことを思い出しました。今も、近くの施設で元気にしていますが、コロナのこともあって気軽に会うこともできません。今は携帯電話も財布のことも、気にはならないようです。
