木萩を挿す・・・。

盆栽の醍醐味は、自分の手で一から育てることにあると思っています。その第一歩が挿し木や実生です。実生は、親木とは異なった変わり種を生むこともあって、そこが魅力です。挿し木は、親木のクローンですから希少種などを殖やすのに打ってつけです。

これは、木萩です。萩といえば、秋の七草の一つですが、こちらは春に花が咲きます。花自体は同じようなものですが、木立ちで幹肌や葉の色などに魅力を感じます。

そこで、挿し木するために剪定。少し切り過ぎました。

枝が細くて頼りないですが、葉をカットして水分の蒸散を減らします。これを挿し床へ。挿し木後は、風に当てるとせっかく発根しても、ぐらついて根が切れてしまいます。そして、根がない状態で日光に当てれば、もうミイラになりますので厳禁です。また、根がない状態ですから、霧吹きなどで加湿するとより成功率が高まります。

盆栽の中には、樹齢100年200年の古くて立派な木もありますが、それだって最初の一歩はあったはずです。小さくても将来の姿を想像しながら、育てるのも盆栽の楽しみ方にあってよいと思っています。