東京の雨・・・。

もう30年近く昔の話ですが、伊豆半島の先端で3年間を過ごしました。長男が4年生になる時だったので転校を嫌がりましたが、自然豊かで温暖、空気がうまい。しかも、で地元の人たちも優しくていうことありませんでした。

その頃、打合せや連絡のために、月に1~2度は東京に戻ることがありました。大体は、自動車を利用していました。真っ青な南伊豆を北上し、小田原を過ぎて平塚あたりまで来ると、真っ青な空はグレーっぽくなり、目がチカチカし始めます。

そして、東名高速道路に入って東京が近づくと青空はグレーに。そして、涙が止まらなくなります。くしゃみも出始めます。毎回のように、東京の空気の悪さを感じました。

今日は、久々の恵みの雨。家庭菜園のダイコンやホウレンソウも大よろこびと思いましたが、この真っ黒な雨粒です。

近所には、平成の名水百選に東京で唯一選ばれた「南沢湧水群」があります。この湧水も真っ黒な雨粒を土壌が浄化した結果なのでしょうか。

久々の雨で、東京の空の汚さを再認識しました。いくら空気が悪かろうが、そう簡単に東京から離れることはできません。東京には働く場所があるし、病院通いや買い物も楽です。人だって多いので、友だちだって作れるはずです。

63年の人生の大半は、東京の外れか埼玉の東京寄りで過ごしています。伊豆に本拠地があった3年間は、東京に戻るのが嫌でしたが、東京に戻ってしまえば、グレーの青空も当たり前。空気が悪かろうが、慣れっこになって目もチカチカしません。光化学スモッグ注意報だって、まったく気になりません。