実生作出品種の富嶽(ふがく)

28年4月に、交換会で購入した富嶽です。実生の散り斑縞で、柄の継続性が高く、豆葉などとの交配にも使われています。昔は、この富嶽も高かったのに、実生の時代の扉を開き、富貴蘭の相場を下落させました。しかし、相場の下落で富貴蘭の裾野を広げることに貢献したとも言えます。

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現在は、大衆品種の代表格ですが、白黄の散り斑は美しいです。

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葉幅もあり、よく増えます。そもそも実生なので、たくさんの兄弟株が生まれたことでしょう。さらに、増えもよいので安くなるわけですね。その中から選別して、富嶽宝や芙蓉錦などの名が付けられたりしましたが、今では区別せずどれも同じように扱われているようです。

富嶽は富士山の別名で、富嶽三十六景葛飾北斎が様々な場所から、富士山の姿を描いたものですね。富嶽の作出者は、日本一の山のように富貴蘭の頂点を目指したのでしょう。でも、結果は富貴蘭全体の相場を下げましたが、富士山の裾野が四方に広がるように、趣味者を増やすことになったと思います。ホームセンターにも、富貴蘭が売ってますもんね。

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これは、富士ではなく藤です。近所の庭でシャンデリアのように豪華絢爛です。山菜採りに行くと、山でもよく見かけます。天ぷらにすると美味いのと、緑色ばかりの山菜に彩りを与えてくれます。蛇足ですが、春蘭の花も天ぷらにすると、花の形そのまま仕上がり、食卓を豊かにしてくれますよ。

昨日、久々に富士山を見ることができたので、今日はその富士山に因んだ話としました。明日は、孫が遊びに来てくれます。